僕が恋して愛した人は、人間を愛してやまない人だった。
人間観察を趣味として、生業としている。
彼は興味の赴くままに、協力して、突き放して、弄ぶ。
僕は何度も助けてもらった。彼の純粋なまでの悪意に救われた。
そう、いつかは僕も突き放される。彼の興味が尽きたなら。
――――突き放されたく、ないな。
彼の本性というか、「そういう人間なのだ」と気付いたときに
まずそう思ってしまったことで自覚した。
自分はこの男のことを好きなのだ、と。
それから僕は密かに彼を観察し返した。
ひと わかり
少しでもこの男を理解したいと思ったからだ。
今思えば僕はその時点で既に壊れていたんだろう。
ひっそりと、今まで通りの笑顔を貼り付けて喋る。
男も、気付いているのかいないのか、今まで通りに、喋る。
お互いに嘘つきで、壊れてて、ひとでなし。
もし万一この恋が成就したって、きっとまともじゃないだろう。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
気付いたら1年放置だった時の流れこわい。
漫画にしようと思ってた話、いつ出せるかもあやしいのでとりあえず文で…

PR